- 毎日リスニングしてるのに上達しない
- TOEICのPart3、4が聞き取れない
- どうすればリスニングできるようになるの?
こんな悩みはありませんか?
実は、漠然と英語を聞くだけではリスニング力は向上しません。勉強している気分にはなりますが、英語の聞き取りに必要な能力が鍛えられません。リスニング力を高めるにはシャドーイングが必須です。
シャドーイングとは、英語の音声を聞き少し遅れて復唱する勉強法です。英語の聞き取りに必要な脳の部位を鍛えられることが科学的に証明されています。
私はTOEIC600点から伸び悩んでいましたが、聞き流し英語をやめてシャドーイングを3ヶ月徹底的に行った結果、リスニング力が一気に伸び、最終的にTOEIC900点、英検1級を取得。30代後半で公務員から英語教育の企業に転職することができました。
この記事では、聞き流し英語は効果がない理由と、シャドーイングがリスニング上達に必須の理由を解説します。
これを読めば、TOEICのPart3,4のような長文英語がラクに聞き取れるリスニング力を身につける方法が分かりますよ。
聞き流し英語でリスニング力が上達しない理由
聞き流し英語でリスニング力が上達しないのは、リスニングに必要な脳の部位を鍛えられないからです。
リスニングには、「音声知覚」と「意味理解」の2つの能力が必要ですが、リスニング苦手な人は、音声知覚に問題があります。
「音声知覚」とは、聞こえてきた音を正確に聞き取る能力のことです。聞き流し英語では、音声知覚を鍛えることができません。
以下、聞き流し英語でリスニング力が上達しない理由を解説します。
リスニングに必要な能力:「音声知覚」と「意味理解」
リスニングには、「音声知覚」と「意味理解」の2つの能力が必要です。
- 音声知覚:耳から聞こえた音声がどんな音か認識すること
- 意味理解:音声知覚した音がどんな意味か理解すること
「Apple」の発音を「アポー」と正確に聞き取れる能力が音声知覚、「アポー」の意味が「りんご」と理解できる能力が「意味理解」です。
「音声知覚」と「意味理解」がスムーズにできると、リスニング力が上がります。
リスニングができないのは「音声知覚」が原因
リスニングには「音声知覚」と「意味理解」の2の能力が必要ですが、実は、ほとんどの人が音声知覚をせず意味理解だけでリスニングをしています。
例えば、「Apple」の音を聞いた時、「アポー」と正確に聞き取れず(音声知覚できず)、前後の文脈や文法の知識から推測して「りんご」と理解(意味理解)しています。
推測でもリスニングはできますが、前後の文脈や文法の知識から推測していると、その分脳に負担がかかり、理解までに時間がかかります。短い英語ならリスニングできますが、TOEICのPart3,4のような長文になると、英語のスピードに推測が追いつかず、どんどん聞き取れなくなっていくのです。
推測をなるべく減らし、音声知覚がスムーズにできるようになることが、リスニング力を上げるコツです。
聞き流し英語では「音声知覚」が鍛えられない
音声知覚は、聞き流し英語では鍛えられません。音声知覚を鍛えるには「正しく発音する」練習が必要だからです。
脳は、聞こえてきた音声のうち、自分で発音できる音しか認識しない性質があります。脳は日々たくさんの音を処理しますが、本当に重要な音だけ認識できるよう、自分で発音できない音は雑音として無視してしまうのです。
例えば、「Apple」と聞こえた時、自分で「アポー」と正しく発音できる人は、脳が音を認識し、「Apple」=「アポー」=「りんご」とスムーズに理解できます。「アップル」と発音している人は、脳が「Apple」=「アップル」とは認識できず、雑音として無視してしまいます。
聞き流し英語は、正しい発音を知った状態でやれば効果はありますが、正しく発音できないまま聞き流すのは、ただ雑音を聞いているのと同じです。意味がありません。
リスニング上達にはシャドーイングが必須
音声知覚を鍛えてリスニング力を上げるには、英語を正確に発音する練習が必要になります。
そのために最適な勉強法が、シャドーイングです。
シャドーイングは、英語の音声を聞き、少し遅れて復唱する勉強法です。英語を正確に発音する力が身に付くので、音声知覚を鍛える効果があります。リスニング力の向上、特にTOEICのPart3、4の得点アップに効果的です。
ここからは、リスニング力を上達させるシャドーイング学習について解説します。
シャドーイング基本のやり方
シャドーイングは、30秒〜1分くらいの英語教材を使い、以下のやり方で行います。
①英文を見ずに、音声を聞く【3回】
②英文を読んで、意味を理解する(分からない単語は調べる)
③英文を見ながら、音声にピッタリ合わせて英文を読む【10回】
④英文を見ずに音声を聞き、少し遅れて復唱する【20回】
⑤最後に音声を録音し、自分の発音を確認する
一つの音声を1日30分、3〜4日繰り返して練習してください。3ヶ月続けると効果を実感できます。
毎日集中して英語を聞き、声に出して発音する練習を繰り返すことで、正しい発音が身につきます。音声知覚が鍛えられ、ストレスなくリスニングができるようになります。
※詳しくはこちら→【詳細解説】シャドーイング基本のやり方【継続のコツは?】
リスニング上達だけじゃない、シャドーイングのメリット
シャドーイングのメリットは、リスニングの上達だけではありません。
- 正しく発音する力が鍛えられる(リスニング力向上)
- 英語のフレーズが自然に身に付く(スピーキング力向上)
- リーディング・ライティング力も一緒に向上する
- 短期間で効果を実感できる(コスパがいい)
リスニングはもちろん、スピーキング、リーディング、ライティング力を短期間でバランスよく上達させることができる勉強法です。
※詳細はこちら→【初心者向け】シャドーイング4つの効果と基本のやり方を解説【おすすめ教材も紹介】
TOEIC対策にもシャドーイングが最適
シャドーイング教材として、Part3、4の音源がおすすめです。
Part3、4の問題文の音声は、1問30〜40秒程度のため、1回のシャドーイングに丁度よい長さです。シャドーイングを繰り返すと、問題文に含まれる単語やフレーズが覚えられるので、他のPartも含めたTOEIC全体の対策として効果があります。
TOEIC600点より上を目指すには、Part3,4での得点アップが必須です。Part3、4は英文が長く、聞こえた音を即座に認識できないと得点が難しいですが、シャドーイングで音声知覚を鍛えると、Part3、4がラクに聞き取れるようになります。
時間がなくてもできる!シャドーイング学習法
- 忙しくて時間がない
- 音源を準備するのが面倒
- 通勤時間を利用して勉強したい
こんな人でもシャドーイングは続けられます。
シャドーイングは声に出さなくても効果があるので、通勤時間を利用して勉強が可能です。また、シャドーイング用のアプリを上手に利用すれば、音源を用意する手間なく続けられます。
シャドーイングは声に出さなくても効果あり
シャドーイングは声に出さなくても一定の効果が得られます。英語を聞き、心の中で英語を復唱することで音声知覚が鍛えられます(ただ聞き流すのはNGです)。
通勤時間でもシャドーイングが可能です。
駅まで歩きながら小声でシャドーイング、電車の中で心の中でシャドーイング、帰宅後に家で5分声に出してシャドーイングするなど、時間を上手に使って続けましょう。
音源探しはシャドーイングアプリが便利
シャドーイングは3〜4日ごとに音源を変えて練習を続けますが、シャドーイングに最適な音源を3日ごとに準備するのは結構大変です。
音源探しの手間を省いてシャドーイング学習に集中するため、シャドーイングアプリの利用をおすすめします。
特におすすめは、スタディサプリTOEIC と シャドテン です。
スタディサプリTOEIC
TOEIC学習用のアプリで、試験1回分200問×20回分の問題文と音源がスマホ一つで確認できます。Part3、4の音源を利用して通勤時間にシャドーイングするのに便利です。TOEIC対策を重視したい人におすすめします。
- 月額3,278円(税込) 7日間の無料期間あり!
シャドテン
プロ講師からシャドーイングの添削が受けられるアプリです。自分のレベルにあった音源を提供してもらえるので、準備する手間も省けます。添削を受けると発音を正確に理解できるので、シャドーイングの効果をより早く実感できます。
- 月額21,780円(税込)7日間の無料期間あり!
まとめ:リスニング力を上げるにはシャドーイングが必須
リスニング力を上げるには、英語の音声を正しく聞き取る能力(=音声知覚)を鍛える必要があります。英語を聞き流すだけでは音声知覚は鍛えられません。英語を正確に発音する練習が必要です。
そのために最適な勉強法がシャドーイングです。
シャドーイングは1日30分、3ヶ月続けると効果を実感できます。通勤時間やアプリを上手に利用すれば、忙しくても続けることが可能です。
本気でリスニング力を上げたいなら、まず3ヶ月、シャドーイングに取り組みましょう!
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